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2014年8月21日
需給を決める要素(6)外国為替相場の基本
- ページのまとめ
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- 外国為替相場は、株式市場に大きな影響を与える
- 為替とは、日本円と外貨との交換比率のこと
- 外国為替の中でも、ドルと円との相場は特に重要なので、つねにチェックしておく
外国為替とは
外国為替(単に為替とも言います)とは、日本円と外国通貨を交換することです。その交換比率は、外国為替市場での需給によって決まります。その値動き、または水準のことを為替相場と言います。為替相場は、株式市場にとても大きな影響を与えるので、為替の仕組みはしっかり理解しておきましょう。
たとえば、いま、米国ドルと日本円の為替相場が、1ドル=100円だったとします。これを1ドル/100円と書きます(為替の表記は通常「/」で区切り、ドルは通常左側にきます)
これは日本人から見ると、1ドルのものを100円で買える、ということです。
また米国人から見ると、100円のものを1ドルで買えるということです(為替の交換手数料などは考えないことにします)。
ドル高/円安の意味は
ドル高/円安 | ドル安/円高 | |
---|---|---|
1ドル | 100円 → 110円/1ドル | 100円 → 90円/1ドル |
売買 例) | 1ドルのジュースを買うのに110円払う | 1ドルのジュースを買うのに90円支払う |
円の価値 | 円の価値が下がった | 円の価値が上がった |
次に、1ドル/110円になったとします。すると、日本人から見ると、110円出さなければ1ドルのものが買えなくなったということです。つまり、ドル商品の値上がりです。一方、米国人から見ると100円のものが約0.91ドルで買えるようになります。つまり円商品の値下がりです。したがってこういう動きを「ドル高/円安」と言います。
円高とは円の価値が上がること、円安とは円の価値が下がること
直感的には、100円が110円になったということで、「円が高くなった」ように見えるのですが、それは逆ですので注意してください。同じ価値のドル商品を買うのに、より多くの円が必要になった、つまり、円の価値が下がった、ということです。
逆に1ドル/90円になると、90円で1ドルの物が買えるのですからドル商品の値下がりです。一方、100円のものは約1.11ドル出さないと買えなくなり値上がりです。そこでこれを「ドル安/円高」といいます。
外国為替でも、重要なのは米ドル
世界の基軸通貨はドルなので、為替の世界ではドルを基準にして表記しますが、日本に住んでいる人にとっては、日本円を中心に表記した方がわかりやすいので、一般的には「円高・ドル安」「円安・ドル高」と表記されることが多いようです。
もちろん、米ドル以外の世界中の通貨に対して円との為替相場はあるのですが、日本ともっとも経済的なつながりが深く、また、世界の基軸通貨でもあるドルと円との関係が通常は注目されます。そして株式市場にも影響が大きいので、投資家は、ドル/円相場はつねにチェックしておくべきです。
- ドル安/円高:輸出企業には悪い影響がある一方、輸入企業には良い影響がある
- ドル高/円安:輸入企業には悪い影響がある一方、輸出企業には良い影響がある
より詳しい影響については、「需給を決める要素(7) –外国為替相場の影響」で説明します。