ページのまとめ
  • 投資の目標とスタイルは人それぞれ。自分にあったスタイルを考えておく
  • ゴールとなる目標イメージを描いておき、そこからずれがないか、常にチェックする
  • 目標イメージやスタイルは、紙(投資ノートなど)に書いておく

将来、どんなスタイルで投資したいのかを考えよう

証券会社に口座を開き、資金も用意し、売買注文の出し方も理解できたら、実際に売買を開始できます。

しかし、その前に、まずやっておくべきことがあります。 それは、「自分の投資スタイルの目標」を、一度よく考えて確認しておくこと。投資スタイルの目標とは、言い換えると、「何のために株式投資をするのか」ということです。たとえば、以下のような例があります。

  • 豊かな老後の資金を作りたい
  • 毎月のお小遣いを少しだけ増やしたい
  • 定期預金の金利よりも少し有利に運用したい
  • 資産を何倍にも増やして、働かないで暮らしたい
  • 配当金や株主優待をたくさんもらいたい
  • 会社を辞めて株の売買で生計を立てたい
  • パチンコのような趣味として、少額の売買でスリルを味わいたい

目標イメージからずれていないか、チェックしていこう

目標イメージをしっかりと定めておけば、今自分が行っている投資が、目標に沿っているものかどうかを、そこから外れていないかを、チェックすることができますね。

たとえば、定期預金より少しだけ有利に運用したい、という人なら、値動きのあまり激しくない、かつ、財務基盤がしっかりした(つぶれたりしにくい)銘柄に投資をすべきでしょう。

株の売買で生計を立てたい、あるいは売買でスリルを味わいたいなら、一度買った株を何カ月もそのままにしておくというやり方ではダメですね。つまり、短期間で激しく株価が動きそうな株を選ばなければなりません。

あるいは、老後の資金のために長い期間をかけて株式投資をしていこうという人は、配当金や株主優待にはこだわるべきではありません。配当金や株主優待は、企業の中の現金を外に出してしまうことなので(しかも二重に課税されます)、それが大きすぎると、長期的な企業の成長という観点からはマイナスになります。

逆に、毎年の配当金や株主優待を目標に投資をするなら、その配当や優待がコロコロ変わるような企業を避けるという観点から、銘柄を選ばなければなりません。

株式投資をするようになると、雑誌や新聞、Webサイトから様々な情報を集めるようになります。それ自体は大切なことですが、そのような情報を見ていると、いろいろと気になる銘柄、良さそうな銘柄が出てきます。そして、えてして、最初目標としていたスタイルとはまったく違った投資のやり方になってしまったりするのです。

目標イメージは、書いておこう

「あれもこれも」とちょっとずつ、つまみ食いをするようなやり方では、結局は投資家として上達していきません。そのためにも、最初に目標スタイルを明確にしておきましょう。

具体的には、「自分はこんな目的で投資をする」「こんな投資家になりたい」ということを、投資ノートの最初のページに書いておくとよいでしょう。そして、いつでもそれを確認するのです。

もちろん、しばらく投資を続けていく中で、目標が変わっていくこともあるでしょう。そうしたら、それは見直して変更すればいいのです。たとえば、毎年のお正月に、投資スタイルを見直してみる、必要があればそれを変更してみる、というやり方などはおすすめです。変更するにしろ、しないにしろ、投資ノートや、あるいは、普段使っている手帳などにそれを書いておきましょう。

なお、とくにはっきりした目標がなく、「株は面白そうだから、ちょっと始めてみたいな」とか「友だちがやっていて儲けているから自分も」などいうことでも、問題はありません。でも、そうやって始めた後で、株式投資が実際にどんなものかがわかったら、できればなるべく早い段階で、目標イメージを定めましょう。