- 基礎編
- 銘柄を絞りこんで、得意株を作ろう
2014年9月4日
銘柄選びをする上で知っておきたい2つのポイント
- ページのまとめ
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- まず、倒産や大幅な株価下落などの可能性がある危険な銘柄は避ける
- みんながどこに注目しそうかを考える
- 銘柄選びよりは、資金管理や売買タイミングの方が重要
銘柄選びのポイント(1)銘柄選びで一番目に大切なのは危険の排除
銘柄選びの考え方の基本は、よい銘柄を積極的に探すことではなく、「危険な銘柄」を避けるという面です。危険な株とは、いうまでもなく、会社自体の存続が危ぶまれたり、上場廃止になったりする可能性がある株です。なにはともあれ、このような銘柄だけは、絶対に避けなければなりませんし、かなりの確率で可能です。
また、会社の実態に比べて、いまの株価が、あまりに高すぎる銘柄があります。いわば「バブル銘柄」です。会社の事業や存続自体に問題はなくても、株価的には大いに危険です。バブル上昇の後には、必ず、暴落と長い間の低迷がまっています。
銘柄選びにおいては、これらの点から、危険銘柄だけは絶対に選ばない、ということを第一に考えます。
銘柄選びのポイント(2)自分が注目するのではなく、みんなが注目するポイントを考える
「絶対に上がる銘柄」を選ぶことはできませんが、市場で「注目」されそうな株を推測することも、ある程度可能です。そこで、銘柄選びにおいては、これを2番目に考えます。
株式投資においては、相場の動きが常に正しく、そこの自分の事情をはさむ余地はないということもすでに説明しました。
しかし、「相場」や「株価の動き」というのは、それ自体がどこかに存在するものではありません。それは結局「みんなの気持ち」が集まった結果として生まれたものなのです。
つまり、上がる株というのは、「多くの人が上がりそうだと思って買った」結果として上るのですし、下がる株は「多くの人が下がると思って売った」結果として、実際に下がるのです。
たとえば、自分はマクドナルドのビッグマックが大好きだし、美味しいから、絶対にマクドナルドの株は上がるはずだ、と思い注目していても、株式投資においては、意味はありません。
みんなが注目するのは、チキンナゲットに使用期限切れ鶏肉が使われていたというニュースであり、売上高が落ちて業績を下方修正するという会社の発表です。そこが、「みんなが注目するポイント」に違いないと気付けば、マクドナルドの株は「売り」という判断になるはずです。
銘柄選びにおいては、自分がこの会社はいいとか上がりそうだと思うことではなく、「みんなが注目しそうなことはなにか」という視点を持つことが必要なのです。
株式投資において重要なこととその重要度
株式投資にはさまざまな要素がありますが、重要なものは以下の通りです。
- <株式投資において重要なこと>
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- (1)資金管理:最重要。特にリスク管理は、絶対にしっかり行う
- (2)売買タイミング:重要。市場の大きな波に乗ることを、積極的に考えることが必要
- (3)銘柄選び:やや重要。消去法的に、悪い銘柄を排除する
(1)~(3)のうち、実際に行う順番として最初になるのは、銘柄選びです。銘柄を選ばなければ、買うことができないからです。しかし、安全に投資をするという意味での重要性では、(1)~(3)の順になりますので、その点注意してください。
どんな銘柄であっても、株価の動きの波の「高いところ」で買って、「安いところ」で売れば、絶対に損をします。逆に言えば、どんな銘柄であっても、安いタイミングで買って、高いタイミングで売れば、儲かります。そのため、銘柄選びよりは、売買タイミングの見極め、とくに市場全体の大きな波に乗ることの方が、はるかに重要です。
銘柄選びは面白いが・・・
銘柄選びというのは、いわば「当たる宝くじ」を自分で探すような意味があるので、とても楽しいものです。投資雑誌や投資サイトにたくさん掲載されている「推奨銘柄」を見ていると、どれも買えば儲かりそうな気がしてきて、わくわくします。そのため、「次はこれ、その次はあれ」と、次々に銘柄を乗り換えていく人も多くいます。
しかし、銘柄探しばかりに夢中になり、乗り換えばかりしていては、より重要な資金管理や売買タイミングの技術がいつまでたっても上達しません。
まずは、「これから100%確実に上がる銘柄を事前に予想することは、だれにもできない」、ということをしっかり理解しましょう。100%確実に上がる銘柄がわかるのであれば、借金をしてでもその株を大量に買えば、あっという間に大金持ちになれるはずです。しかし、そんなことは、実際はだれもしません。
そこで、株式投資においては、資金管理と売買タイミングを中心的な要素として重視し、銘柄選びは補助的な要素だと割り切って考えましょう。