証券会社のサービスは株を売買するだけ、と思っていませんか。証券会社は株取引だけでなく、投資に役立つさまざまなサービスを提供しています。

各社が最も力を入れているサービスのひとつに、投資情報の提供があります。投資家にとって、数多くの上場株式の中から投資に適した銘柄を選び出すのは至難の業。それでも、証券会社のサイトやツールを使うことで、投資に役立つ多くのヒントが得られます。

たとえば、ネット証券各社のサイトでは、投資判断に役立つ「株価チャート」や「テクニカル指標」、銘柄に関係する「ニュース」など、個別銘柄に関する情報をチェックすることができます。

また、上場銘柄の基本情報を網羅した「会社四季報」の情報を無料で閲覧できるほか、配当金や株主優待といった情報もチェックできます。

さまざまな条件を設定し、その条件を満たした銘柄をピックアップする機能もあります。

日本の株式市場は米ドルなどの為替相場や海外の株式市場の影響を受けて動きますが、こうした世界中のマーケット情報も随時更新されています。

また、各証券会社のアナリストや、外部の専門家によるレポートを読むこともできます。こうしたレポートは、マーケットが強気なのか弱気なのかといった全体的なムードを把握したり、政治や経済のニュースに対して市場参加者がどのような反応を示しているかを知ったりするのに役立ちます。株式投資は「人気投票」的な側面があるので、自分以外の投資家がどのように考えているかを把握するのは非常に重要な戦略となるのです。

証券会社のサイトでは、今どんな銘柄が買われているか、あるいは売られているかが一目でわかるランキングも掲載されています。ランキングでは出来高や売買代金、値上がり、値下がりといった指標で、その日の上位銘柄をチェックすることができます。

こうしたランキングを、実際の取引に役立てている投資家も多くいます。たとえば、デイトレードなど超短期の取引をする投資家は、値上がりランキング上位の銘柄の上昇に瞬間的に飛び乗ることで利益を上げています。初心者にはこうした取引は難しいですが、ランキングを見ることで今どんな銘柄や業種が「旬」であるかがわかるのです。

証券会社が提供している機能や情報は膨大なので、最初からすべてを使いこなす必要はありません。初心者のうちは、気になる銘柄の情報を確認したり、保有するだけで商品や金券がもらえる「株主優待」検索や、監視中の銘柄の株価が買ってもいいと思える水準まで到達したらメールで知らせてもらえる「アラートサービス」など、使いやすそうな機能から試してみるのもいいでしょう。

ネット証券がサイトで提供するこれらの投資情報は一部有料の場合もありますが、多くは口座を持っている人なら無料で利用できます。こうした情報を上手に活用することで、初心者も銘柄を選び出しやすく、中・上級者になっても高度な投資判断をすることが可能になります。

使い方がわからないときや困った場合は、電話やメールで問い合わせもできます。