- 実践編
- 投資家インタビュー
2014年7月23日
- 野村純さん
元手5万円!へそくり感覚ではじめたデイトレで約4000万円もの利益を得る!
- 投資歴・実績
- 1年4カ月 資金3400万円(+出金500万円)
- 投資スタイル
- デイトレード
ハンドルネーム | 野村純さん(男性・非公開) ブログ:http://ameblo.jp/175trader |
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職業 | フリーランス |
投資歴 | 計 1年4カ月 2013年 2月 元手5万円で株式投資を開始 2013年 6月 低位株中心のトレードで資金80万円 2013年12月 材料を見つけて買う今のスタイルを確立、資金2500万円 2014年 6月 資金3400万円(+出金500万円) *2014年6月現在 |
野村純さんが利用している証券会社
PTS取引(夜間取引)をときどき行うため。株式市場の終了後に大きな材料が出たときに、翌日を待たずに取引できる >> SBI証券の公式サイト |
パチンコから投資へ 最初は軽いへそくり感覚
家計はそれほど裕福ではないけど、何とかへそくりをしたい。自宅でフリーランスの業務にいそしむ野村純さんはそう考えて、証券会社に口座を開設しました。それまで投資に関してはまったく何も知らない状態でしたが、アベノミクスを旗印として市場が活況になっているという話は、野村さんの耳にも届いていました。
パチンコで稼いだ5万円を証券会社に預け、何もわからないままに株を売買。少ない元手ですから、買えない銘柄もたくさんあります。そのため、はじめは1単元が1万円未満のいわゆる低位株・ボロ株と呼ばれる銘柄が主戦場でした。
【野村純さん】
「なんとなく上がるだろうと、フィーリングで株を売買しては、少し勝って少し負けてを頻繁に繰り返していました。本に載っている銘柄やネットで勧められた銘柄を買ったこともありましたが、うまくいきませんでした。どうやったら勝てるとか、どういう株を買ったらいいのかとか、そういうことはまったくわかっていなかったですね。そんなときたまたま、ランド(8918)を10円で5000株くらい買ったら、それが40円になったんですね。これがはじめての大勝ちです。資産が一気に4倍になって、いろいろな株が買えるようになりました。その一方で、この大勝ちがまぐれだということにも気づいていました。どうやったら勝てるのかを自分で考えていかないと、いずれ大きく負ける日がやってくる。そう思って、トライ&エラーを繰り返しながら勉強を始めたのです。
そんな中、さまざまな銘柄の値動きを眺めていると、突然、急激に上がる株があることに気がつきました。その原因を調べてみたら、その値上がりの直前に大きなプレスリリースや業績の開示が出るといったように、上がる材料があって上がるんだということに気がついたのです。そこで、材料が出る前に先回りして買うことができないか、試してみました」
仕入れた情報が「武器」になる
基本的な情報は、日本経済新聞の適時開示速報や各企業のウェブサイトのIRページを参考に手に入れます。ただ、これらのページの情報は多くの場合、他の投資家もよく見ているので、有効な情報にはなりにくいでしょう。
武器となる有効な情報を仕入れるためには、業種やセクターを絞った研究を行い、より深い知識を身につけていなければなりません。材料が株価にどう影響するのか判断できないようでは、勝利はおぼつかないからです。野村さんは市場での人気が高く、新製品や新技術などの材料が比較的多いソーシャルゲームとインターネット関連の銘柄が有望と考え、集中的に研究をしています。
たとえば、ソーシャルゲームの情報を集める場合は、ソーシャルゲームを実際にプレイしている人が見るような情報をチェックしています。
(1)ゲームアプリのランキングサイト
どんなゲームが人気かをいち早くチェックし、そのゲームをリリースした会社を調べる
(2)人気のゲームのツイッターアカウントやFacebookアカウント
そのゲームの更新情報を知ったり、人気の度合いを測ったりする
(3)ネットの掲示板やブログ、ツイッター
リアルタイムで情報が流れてくるので、早く情報が仕入れられる
【野村純さん】
『新しいゲームが出る』『予約受付が始まった』『今このゲームがかなりきてる』といった、材料になりそうで新鮮な情報を探しています。こういった情報には、まず口コミなどで話題が出て、次にニュースサイトなどで取り上げられ、最終的には企業のウェブサイトからプレスリリースが出るという流れがあります。先に情報を手にして株を買って、プレスリリースが出るころには売るのが理想ですね。
新作配信情報の先回り入手で1350万円の利益
最近もっとも成功したトレードが、クルーズ(2138)です。 同社から「ACR DRIFT」という新作のレーシングゲームがリリースされるという情報がありました。初めての海外市場への挑戦で世界135カ国に同時配信といわれていたのですが、リリースは延期され、株価も下がる状態が続きました。
あるとき、海外サイトに「いよいよ出るらしい」とリーク情報が書き込まれました。真偽のほどは定かではないものの、野村さんはアプリ配信サイトを入念にチェックしていました。そうしたところ、2014年2月20日14時半ごろにアプリがリリースされているのを発見。同社の株を6000株、2500万円分くらい購入しました。
【野村純さん】
世界135カ国というインパクトから、リリースされれば確実に株価が上がると踏んでいました。アプリがリリースされた14時半ごろには、リリースに気がついていた人はさほど多くなかったのではないかと思います。株価もそれほど動いていませんでしたから、上がる前に買えました。クルーズがアプリのリリースを発表したのは、市場が閉まった15時半ごろです。このリリースを好感して翌日から株価は3日連続でストップ高となりました。僕は4日後に売り抜け、約1350万円の利益を手にすることができました。
1銘柄を徹底売買、ロスカットは厳格に
野村さんは分散投資は行わず、1銘柄に資金を30~50%つぎ込んでいるため、少々の値動きで大きく損をしてしまう可能性があります。そのため、損切りがとても重要だと考えています。
【野村純さん】
銘柄や自信の度合いによっても異なりますが、買うと同時に逆指値注文を入れるようにしています。そして、予想に反した値動きの場合はすぐに決済してしまいます。自分の場合は10回中5回か6回は損切り、または同じ金額で決済をしています。後の4回、5回は少々利益が出たところで売っています。1%の利益といっても、最近は10~20万円ですので、積み重なるとそれなりに大きくなります。
そういうトレードを続けながら、先ほどのクルーズのような大きな当たりを待っているような状況です。
「自分は何で勝負するのか」を明確に
もちろん、すべてのトレードがうまくいくわけではありません。仕入れた情報に間違いがあったり、自分のよく知らない銘柄をいわれるがまま取引したりして、1カ月で資産の20%を一気に失ったこともあります。
そんなときに立ち直るきっかけを与えてくれたのは、やはり自分で仕入れた情報。
【野村純さん】
『自分が何で勝負するのか』を明確にしないと勝てないと思います。そこは人によって違って、数十秒で売買を完結させて利益を積み重ねる人もいれば、ファンダメンタルズを重視して、長期間で取り組む人もいるでしょう。僕の場合は今のところ、材料を発見して短期で取引するというスタイルが合っているようですが、信用取引やテクニカル指標も覚えたいと思って勉強しているところです。これから投資に臨むみなさんも、ぜひいろいろな投資に取り組んでみて、自分のやり方を確立してほしいですね。
野村純さんが主に利用している証券会社
利用している証券会社 |
PTS取引(夜間取引)をときどき行うため。株式市場の終了後に大きな材料が出たときに、翌日を待たずに取引できる >> SBI証券の公式サイト |
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利用期間 | 約1年 |
野村純さんの投資スタイル
投資スタイル | デイトレード |
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投資歴 | 1年4カ月 *2014年6月現在 |
上記の投資歴で出した利益 | 約3900万円 |
はじめて買った株 | 銘柄名:覚えていない 購入した金額:低位株(安い金額)だった記憶しかない 結果:利益は出なかった |
投資情報で参考にしている媒体 |
ソーシャルゲームインフォ 日刊工業新聞 個別のゲームのSNS |
銘柄選びで意識していること |
1:投資するセクター・業種を絞る 2:投資に値する会社を選び、株価をチェックする 3:材料の有無を調べる 4:Yahoo ファイナンスの売買代金ランキングをみて、注目されているかを調べる(注目されていなくても、注目されすぎていてもNG) |