- 基礎編
- 株価を動かす様々な理由について知ろう
2014年8月21日
需給を決める要素(13)イベントと銘柄を結びつける連想投資
- ページのまとめ
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- 世の中で発生する出来事(イベント)を材料として、影響を受ける銘柄を連想する
- 発生することがわかっているイベントに関する銘柄をあらかじめ仕込んでおく方法がある
- 予想できない突発的な出来事の場合、素早く動くことが大切
連想投資とは
世の中で起きる大きな出来事(イベント)を材料として、それによって影響を受ける企業をうまく結びつけて、素早く売買するという方法があります。
狭い意味での材料株投資とも言えますし、あるいはイベント投資ともいえますが、材料と、銘柄との「連関」を日ごろから意識してストックしておくことが大切です。
決まっているイベントを見越してあらかじめ仕込んでおく
たとえば、ビールメーカーの株は5月ごろに買って8月に売る、という方法があります。ビールメーカーは猛暑になるとビールが売れて、業績がアップします。それを見越して、3か月の長期天気予報で、今年の夏は猛暑という予報が出たら、そのときすぐにビールメーカー株を買っておくのです。そして、実際に8月になって、猛暑になり株価が上がったら、売ってしまいます。
あるいは、夏にプロ野球でどこのチームが優勝しそうかわかったら、その関連株を買っておく、世界遺産に申請して、登録されそうな町があればそれに関連した株を買っておくなど、この手のあらかじめわかっているイベントは、枚挙にいとまがありません。
ぜひ、自分の好きな分野でのイベントを見つけてみましょう。
もちろん、国政選挙やアメリカの大統領選挙などもおおきなイベントです。これらのイベントは前もって時期が分かっていますから、政党や候補者がどんな経済的な主張をしているのかを調べておき、それを利用して売買をすることもできるでしょう。
突発的な事態も材料になる
あるいは、イベントという言い方は不謹慎ですが、大きな事故や災害が起きたときあとは、その復旧を担う会社は、受注が増加しますので、業績への好影響があります。事故や災害というのは、予測できない事態なので、株価への影響も大きなものになる場合があります。
上の図は、東日本大震災前後の株価の動きです。震災の翌日以降、日経平均株価は、経済全体に与える悪影響が懸念されて、大きく下がりました。一方、海洋工事を得意とする建設会社などは、「復興特需」の期待から、株価は大きく上げています。
イベントと株価との連想は、ストックしておくことが大切
どのようなイベントが、どのような企業の株価に影響を与えるのかを、知識としてためておくと、いざそういった事態が発生したときには、すぐに対応することが可能です。
ただし、この連想投資は、基本的に短期の取引となります。他の人が気付く前に、少しでも早く仕込むことと、株価が上がったらすぐに売ることがポイントです。すでに上がってしまった株は避けなければなりません。