- 基礎編
- 売買の練習を始める
2014年9月4日
売買の練習(2)株を買う
- ページのまとめ
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- 「いま買ってもいい」と思う理由があったら買う
- 買った理由を必ず記録しておく
- 買い注文は寄り付き前に、成行注文で出す
買ってもいいと思う理由があるときに買う
毎日投資ノートに株価を記録し、トレンドを意識しながら値動きを実感し、自分なりに、今後の値動きを予想していきます。そして、どこかのタイミングで、なにか「いま買ってもいい」と思う理由があった時に、株を買います。
例えば、次のような理由です。
- <ファンダメタルズ的な理由>
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- 決算がよい数字だった
- 決算の上方修正が発表された
- 同業他社の決算が好調だったので、この銘柄の決算も好調になりそうだ
- 株価に好影響を与えそうなニュースが出た
- ファンダメンタルズ指標で一定の数値になった
- <テクニカル(チャート)的な理由>
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- これまでしばらく下がっていた株価が、ここ数日上がっているので、株価の波が反転したと思う
- 出来高を伴いながら、大きな上昇をしている。しばらく上昇トレンドが続きそうだ
- ずっと超えられなかった株価(上値抵抗線)を超えた
- 上昇トレンドの中で押し目になった
- テクニカル指標で一定の数値になった
もちろん、これらは一例にすぎません。とにかく自分なりに「いまこの株を買う理由」をはっきりさせます。そして、投資ノートにその理由を記します。
投資家インタビューに登場している投資家のみなさんも、独自の買う理由を持っています。
注文を出すのは朝のニュースを確認してから
ところで、仕事をお持ちの方の多くは、株の研究などは、仕事から帰ってきた夜に行う方が多いでしょう。中には、早朝に起きて、朝に研究をする方もいるかもしれません。
それはいつでも構いませんが、株の売買注文を夜に出すことはやめておきましょう。原則として、朝の寄り付き前(午前9時前)に注文を出します。会社員の方なら、出勤前の時間ということになります。
それは、朝のニュースをチェックしてから注文が出せるからです。夜の間に、特に海外で、経済全体に関する大きなニュースや、買おうと思っている会社や業界に関連しそうなニュースや、あるいや、戦争、テロ、地震などのリスクを意識させるニュースが発生するかもしれません。
夜に注文を出してしまうと、注文後そういった事件が起きて、株価が思わぬ動きをするかもしれません。
例えば、日本時間で2014年8月8日(金)の夜、アメリカはイラクの空爆を決定しました。戦争などの不安定要素は、株式市場に悪影響を与えます。案の定、翌11日(月)の株価は、大きく下落しました。
そこで、そういったニュースがないかどうかを最終的にチェックしてから注文を出します。もし大きなニュースがあった場合は、とりあえずその日は注文を見送った方がいいでしょう。
注文方法は成行を使う
注文方法は、成行を使います。指値注文は買えないことがあるなど、使い方が難しいので、最初のうちは使わない方がいいでしょう(危機管理のための逆指値注文を除く)。買う株数は、必ず最低単位(多くの銘柄で100株)にします。
「売買の練習(1)最初に買う銘柄を決める」で書いた、「毎日10万株以上の出来高がある銘柄」なら、成行注文を出して買えないということは、まずありません。ほぼ100%、寄り付きの値段で約定します。しかし、成行ですから、買値がいくらになっているかは、約定してみないとわかりません。
会社員の方なら、出社前に注文を出しておき、帰宅後に確認します。もちろん、スマホなどで、昼休みなどに確認してもかまいません。しかし、仕事中は株のことは忘れて仕事に集中し、プライベートな時間でのみ考えるようにする方がいいと思います。
毎日投資ノートをつけながら、株を売るタイミングをはかる
買った株をいつ売ればいいのかのタイミングをはかります。そのために、毎日株価やニュースをチェックして、感想などと合わせながらノートに記録したり、新聞記事をスクラップしたりしてきます。
ただし、今までと違って実際に株を持っていると、毎日損益が生じることで、株価の動きに対する感じ方がそれまでとはまったく違ったものになります。よりリアリティのある動きとして、実感できるようになるのです。
値動きを感じる時に大切なのは、株価の波が、上向きか、下向きか、どちらの方向に向かっているのか、ということです。これを「トレンド」といいます。まずはトレンドを感じることを意識してください。
最初はやはり、少しの値動きでも気になり、上がれば嬉しいし、下がれば心配になるでしょう。それはある意味で仕方のないことですが、注力すべきはトレンドを感じることで、毎日の値動きに一喜一憂する必要はありません。