ページのまとめ
  • 過去の決算短信は、企業のWebサイトでみられるので、3年分は確認したい
  • 『会社四季報』のCD-ROM版は、過去10年分の財務データ載っている
  • ヤフーファイナンスやロイターなど無料で利用できるWebサイトでも、財務データは確認できる

ファンダメンタルズのデータは最低過去3年分はチェックする

ファンダメンタルズ分析に使うEPSなどは、過去にさかのぼって推移を調べることが大切です。そうしなければ、今期が「たまたま」一時期だけ業績がよいのか、それとも長期にわたって成長を続けているのかがわからないからです。

決算短信には、今期と前期の2期分が掲載されていますが、これだけではたりないでしょう。理想を言えば、5期分、最低でも3期分のデータみて、その推移を確認しましょう。

決算書の過去データを見るには

過去の決算情報の推移を見るには、企業のWebサイトの「IRコーナー」「投資家情報」といった名前のページを確認します。ここに、過去の決算短信が掲載されています。

過去の情報をどれくらい掲載しているのかは企業によって異なりますが、少なくとも、10年分程度は掲載されています。たとえば、スズキの場合、平成10年分から、つまり過去17年分の決算データが掲載されています。

自分でまとめながら比較すると、勉強になる

業績データは、一度は自分でデータをまとめてみることをおすすめします。

たくさんは大変ですが、たとえば、自分が注目している3~4銘柄(同業他社)に絞って、その過去3期分の四半期の決算データ(3期×4回=12回分)をエクセルなどでまとめてみるのです。

細かいところまで入れる必要はありませんが、基本は四半期ごと、および通期での「売上高、営業利益、経常利益、純利益、一株当たり純利益(EPS)、発表日」などの数字(余力があれば、BPSや自己資本比率などの項目を入れてもいいでしょう)の実績数字と予想数字です。

さらに、前年同期比での変化率、予想に対する達成率などもまとめてみしょう。

このようなまとめを自分で作ってみると、企業の成長や変化が、そして企業間の実力の差などがとてもよくわかります。また、決算発表前後の株価の動きやチャートをあわせてみれば、どの程度の業績の変化が、どの程度株価に影響を与えるのかも、よく理解できるでしょう。

下で紹介するように、決算データをまとめた便利な資料やサイトはありますが、すでにまとめられた数字を自分で眺めるだけとは違い、自分で数字をチェックしながらまとめることによって、いろいろなことが見えてきます。一度まとめてしまえば、あとは3か月に1回追加していくだけなので、3~4銘柄なら、それほど手間もかかりません。ぜひやってみることをおすすめします。

どのような形の表にするかは、好みで見やすいものを作ればいいのですが、サンプルを掲載します。

業績データのまとめ方サンプル

情報集やWebサイトも確認しよう

企業の決算短信をひとつひとつ見ていくのは確実ですが、手間がかかることと、途中で表記や計算の方法などが変更になることがあるという難点があります。

そこで、過去のデータをまとめた情報集やWebサイトを使うと便利です。なお、各媒体、サイトによって掲載されている項目が異なりますので、目的とするデータに応じて、複数をあわせて利用します。自分が探している項目がある媒体に載っていなくても、他の媒体を見れば載っている場合があるということです。

<便利 過去のデータをまとめた情報集やWebサイト>
  • 『会社四季報』(書籍版、ネット版。ネット証券のものも含む):過去5期分+予想2期分掲載
  • 『会社四季報』(CD-ROM):過去10期分+予想2期分掲載
  • ヤフーファイナンス:決算情報を過去3期分掲載(http://finance.yahoo.co.jp/
  • 株探:5期分の決算情報、および2期分の四半期ごとの決算情報などがまとまっていて、見やすい。(http://kabutan.jp/
  • ロイター会社情報:株価指標を過去5期分、および業種平均掲載。財務数値は、グラフのみで過去5期分掲載。(http://jp.reuters.com/investing/quotes/