- 実践編
- チャートでタイミングをはかる
2014年9月4日
トレンドフォロー指標の代表、移動平均線
- ページのまとめ
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- 移動平均線でトレンドがわかる
- 移動平均線とは、一定期間の株価の平均値をつなげた線
- 期間の異なる2本の移動平均線の組み合わせで、売買のタイミングをつかむ方法もある
移動平均線を活用するのがトレンドフォローの基本
株価の方向感をつかむために最も役立つ指標は移動平均線です。トレンドの方向を把握したり、トレンドの転換を判断したりする際にも役立ちます。ローソク足とならぶチャート分析の基本で、株価チャートにはローソク足と組み合わせて表示するのが一般的です。証券会社や日本経済新聞、Yahoo!ファイナンスなど、株価チャートを閲覧できるサービスではローソク足に加えて移動平均線も表示できます。
移動平均線とは、一定期間の株価の終値の平均値をつなぎ合わせたグラフです。たとえば日足チャートの5日移動平均線であれば、その日を含めた過去5日間の終値の平均値をローソク足の上に点で表示し、その点をつなげていくと5日移動平均線となります。同様に、過去25日分の平均値を表示したものは25日移動平均線となります。
移動平均線は、その名前の通り日々の値動きを「平均化」してなだらかにしたものであるため、一日一日の株価の動きを細かく表示するローソク足チャート比べて、よりゆるやかに、大きなトレンドを把握することができます。
5日移動平均線なら1週間(1週の営業日は5日なので)ごとの株価の流れを、25日移動平均線ならおおむね1か月ごとの株価の方向性を見ることができるわけです。さらに長期のトレンドを見るために、75日移動平均線、200日移動平均線などもよく使われます。
売買タイミングのシグナル:ゴールデンクロスとデッドクロス
通常、移動平均線は1本だけでなく、2~3本を組み合わせて使います。たとえば日足チャートなら、週ごとの値動きを示す5日線と月ごとの値動きを示す25日線を併記されることが多くなります。
そして、短期平均線と長期平均線を組み合わせて売買タイミングのシグナルを読みる方法が、考え出されています。その代表がゴールデンクロスと、デッドクロスです。
動きの激しい短期の移動平均線がゆるやかな動きを示す長期の移動平均線を下から上へ突き抜けていくと、「ゴールデンクロス」と呼ばれ、買いサインと言われています。逆に短期移動平均線が長期移動平均線を上から下へ突き抜けると、「デッドクロス」と呼ばれ、下落シグナルとなると言われています。
ただし、これらは「サイン」とはいっても、絶対その通りになるというわけではありません。あくまで、経験上そうなる可能性が高そうだというだけで、その通りにならないこともよくあります。ゴールデンクロスが出たから、すぐに買う、デッドクロスがでたからすぐに売る、というのではなく、他の指標や投資ノートによる値動きの感覚などと合わせて判断するようにしましょう。