- 基礎編
- 株の売買注文のやり方
2014年8月21日
ケース別、おすすめの注文方法
- ページのまとめ
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- 指値注文、成行注文などには、それぞれ適しているケースがあるので使いわける
- 指値注文は、「いくら上がったら売る」「いくら下がったら買う」と決めている人に適する
- 指定の株価になったら知らせてくれるアラート機能を使えば、頻繁な株価チェックは不要
ケース(1)早く売買を成立させたい人は成行
先行でも触れましたが、一般的には、一円でも安く買いたい人は「指値注文」が適しており、急いで売買を成立させたい人は「成行注文」が適しています。
ただし、成行注文はいくらで売買が成立するかわからないといったデメリットがあります。
指値注文 | 成行注文 | |
---|---|---|
金額の指定 | 売買金額を指定して注文を出す | 売買金額を指定しない |
向き不向き | 一円でも安く買いたい人 | 急いで売買を成立させたい人 |
売買金額 | 売買金額(いくら以下で買えるか、 いくら以上で売れるか)が明確 |
売買金額がいくらになるか わからない |
買えるまで の時間 |
買える(売れる)までに比較的時間が かかることがある |
比較的早く買える |
その他 | 場合によっては買えないときがある |
比較的確実に買える |
ケース(2)指値注文が適している場合
指値注文が適しているタイプについて例を挙げると、以下のような投資をしている人があてはまります。
- (1)売りに関するルールについて、数値(株価が××%上昇、○円上昇など)で決めている人
- (2)投資スタイルが、株価の低いところを狙って買うタイプの人
(1)売りのポイントを数値で決めている人
たとえば、「買値よりも20パーセント株価が上がった場合は売る」
このようなルールを決めて利益確定する人は、買った後に、利益確定の金額のところに売り指値を入れて注文を出します。
(2)投資スタイルが、株価が下がったところを買いに行く人
投資スタイルのなかには、株価が下がったところで買い、その後、株価が上昇して利益をとる形があります。こうした「ここまで株価が下がったら買い」と決めて売買するスタイルをとっている人は、その狙い目の株価に買い指し値を入れて注文を出します。
ケース(3)成行注文が適している場合
繰り返しになりますが、株価の急落や急騰など、一刻も早く売買を成立させたい場面では、成行注文が適しています。
ケース(4)逆指値注文が適している人
昼間に株価をこまめにチェックできない人や、海外旅行などで株価をしばらく見られないような場合は、逆指値を利用すると便利です。
特に、持ち株の損切りの逆指値注文をいれておけば、なにか突発的なニュースが出て株価が急落するような場合でも、確実に損切をすることができます。
たとえば、ソフトバンク(9984)を持ち株として持っている場合、引け(証券取引所の取引終了のとき)に、「株価が下落して、9400円になったら売り」といった具合に逆指値を入れておけば、昼間本業の仕事が忙しくて、株価が見られなくても安心です。
株価をこまめにチェックできない人に便利な「アラート機能」
便利な機能に「アラート設定」があります。これは、ある銘柄が指定した金額になったら通知(アラート)を送ってくれるというものです。ソフトバンク(9984)が9450円になったらメールを送るといった設定ができます。カブドットコム証券など、証券会社によっては携帯電話や家の固定電話に電話をかけることもできます。
アラート機能は、損切りだけでなく、買い注文のときにも使えます。たとえば、ソフトバンク(9984)が現値よりも100円安い9450円で買いたい。でも、買うときはチャートを見て、まだ下がりそうだったら買わないでおきたい。
そんな人は買い指し値注文を入れずに、ソフトバンク9450円でアラート設定をしておきます。そして、アラートが鳴ったらチャートやニュースを確認したうえで、チャンスだと判断したら、そこで買い注文を入れるといったことが可能です。
とくに、株価をこまめにチェックできない人や、保有銘柄数が多く、すべての株価をチェックするのに時間がかかる人などに向いている機能です。
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日中に株価のチェックがこまめにできる人は、成行注文と指値注文を適宜使い分けるのがベスト
証券取引所の取引開始から終了までの時間(これを「ザラ場」といいます)、ずっと株価をチェックできる人は、成行注文と指値注文を、場面ごとに使い分けるのが望ましいです。
株価の動きから、指値注文でもよいときは指値で注文して少しでも安く買い(高く売り)、急騰のチャンスの場面では成行買いで波に乗り、急落で少しでも早く株を売った方がよい場面では、成行売り注文で少しでも損失を小さくするのがよいでしょう。