- 基礎編
- 株の売買注文のやり方
2014年8月21日
株の注文方法(2)成行注文
- ページのまとめ
-
- 価格を指定せず、注文を成立させることを優先させる方法が成行注文
- 早く、確実に売買を成立させたい場合に成行注文を使う
- 成行でも、ごくまれに注文が成立しないことがある
いくらでもよいので売買を成立させたい
成行<なりゆき>注文とは、価格を指定しないで、いくらでもよいので、まずは取引の成立を優先させる注文をいいます。
とにかく早く買いたい、売りたいというときに成行注文が向いています。
成行注文のほうが望ましい場合(1)
図はミクシー(2121)のチャートです。「5分足」といって、5分ごとの株価の動きを指しています。これを見ると、ミクシーの株価は、7月10日14時30頃にわずか5分で、265円も株価が下がったことがみてとれます。
このようなとき、指値売り注文では約定するまでに時間がかかり、その間にどんどん株価が下がってしまいます。株価が急激に下落しているときは、成行売り注文を出して、いち早く売ったほうがよい場合があります。
成行注文のほうが望ましい場合(2)
出来高の少ない銘柄を売買するときは、成行注文のほうが適していることがあります。
銘柄によっては、一日に1億株以上も売買されるものもあれば、わずか数千株しか売買されないものもあります。
一日の約定がわずかしかない銘柄の場合、そもそもの売買数(出来高)が多くないので、指値注文、成行注文、いずれにしても、注文を出してもなかなか約定せず、自分が出した注文が約定するまでに比較的時間がかかることがあります。
増して、一日の間で株価がほとんど動かない銘柄の場合、現値よりも安い価格に指値買い(あるいは高い価格に指値売り)注文を出したとしたら、なかなか約定しません。このような銘柄を少しでも早く買いたい(売りたい)ときは成行注文がおすすめです。
比較的早く、価格も明確に取引したいときは
成行注文のメリットは比較的早く売買が成立するところにあります。その一方で、いくらで買えるか(売れるか)わからないので不安がともないます。繰り返しになりますが、値動きが激しい銘柄の場合、わずかな時間で大幅に株価が動くことがあります。
成行注文にしたため、思った以上に高い価格で買うことになった、といったケースも少なくありません。値動きの激しい銘柄のときは、現値よりも少し高い価格に指値を入れるという手法もあります。通常の指値買い注文ならば、現値と同じか、より安い価格に指値をするケースが一般的です。
ところが、例えば現値が3870円のとき、それよりも高い3875円に指値を入れるという手法があります。この場合は、3875円に指値を入れているので、3875円よりも高い金額で買うことにはなりません。しかも、現値の3870円よりも高い金額で注文を出しているので比較的早く約定します。
成行注文でも約定しないことがあるので注意
成行注文を出せば必ず約定(売買が成立)するとは限りません。
現在、ミクシー(2121)に成行買い注文を出している人が既に3人いたとします。そこへ自分がさらに、成行買い注文を出した場合、自分の買い注文が約定するのは、先に注文を出した3人の注文が約定(売買が成立)したあとに順番が回ってくることになります。つまり注文は、「早いもの勝ち」なのです。
もし、その日にその株を売りたい人が3人しかいない場合は、4番目以降に買い注文を出していた人は、約定せず買えません。
このようなことも稀に起こります。成行注文は比較的売買が成立しやすいのですが、ときには、買いたい時に買えない、売りたい時に売れないといったリスクがあり、100%約定が成立するわけではないことを頭の隅に置いておきましょう。