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2014年8月21日
証券会社の選び方(3)手数料プランを理解しよう
- ページのまとめ
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- 株を売買する際の手数料には、大きく「約定ごと」と「定額制」の2種類がある
- 最初に選ぶプランは「約定ごと」がおすすめ
- プランは変更できるので、売買が増えたら「定額制」に変更することも検討する
2つの代表的な料金プランを理解しよう
ネット証券を選ぶ際のひとつの要素として、売買委託手数料(以下、手数料)があります。そして、株を売買する際の手数料には、以下の通り、大きく分けて2種類の方式、つまり手数料プランがあります。
- <手数料の代表的な料金プラン>
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- 約定ごと:文字通り1回の約定(売買の成立)ごとに手数料がかかる方式。1日に複数回の売買をすれば、そのたびに手数料がかかります。
- 定額制:1日の売買の合計額で、手数料が決まる方式。1日に何回売買しても、一定金額までは一定料金なので定額制と呼ばれます。
多くのネット証券では、両方の手数料プランを用意しています。しかし大手ネット証券でも、たとえば、松井証券は定額制のみ、カブドットコム証券は1回毎のみなど、どちらかしか用意していないところもあります。
約定ごと | 定額制 | |
---|---|---|
初心者 | 最初は「約定ごと」を選んでおき、売買する頻度や銘柄が増えたら、定額制への変更を検討 | |
おすすめの人 | 1日1回(1銘柄)程度しか売買しない人 | 1日に2回(2銘柄)以上の売買を頻繁にする可能性がある人 |
手数料形式 | 文字通り1回の約定(売買の成立)ごとに手数料がかかる
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1日の売買の合計額で、手数料が決まる
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1日に複数回の売買をすれば、そのたびに手数料がかかる | 1日に何回売買しても、一定金額までは一定料金なので定額制と呼ばれる |
手数料の例
では、実際にどれくらいの手数料がかかるのでしょうか? 例えば、SBI証券を例にとると、下記のような手数料金額になっています(現物株の例)。
約定代金 | 1回ごと | 定額制 |
---|---|---|
10万円 | 150円 | 103円 |
20万円 | 199円 | 154円 |
30万円 | 293円 | 308円 |
50万円 | 293円 | 463円 |
100万円 | 525円 | 822円 |
次に、SBI証券で1回の約定代金5万円、15万円、30万円で、1日に1回、または3回売買した場合の手数料はどうなるでしょうか?
1回の約定代金 | 1日の売買回数 | 約定ごと | 定額制 |
---|---|---|---|
5万円 | 1回 | 150円 | 103円 |
3回 | 450円 | 154円 | |
15万円 | 1回 | 199円 | 154円 |
3回 | 597円 | 463円 | |
30万円 | 1回 | 293円 | 308円 |
3回 | 879円 | 822円 |
赤いセルが、安い方です。SBI証券の場合、約定代金10万円まででは、1回毎より定額制の安いという、通常と逆転した手数料体系になっているため、約定代金10万円以下では、どんな場合でも定額制の方が得になります。つまり、SBI証券で「10万円以下の株しか売買しない」という人は、必ず定額制を選んだ方がいい、ということになります。
どんな場合に、どちらの料金プランを選べばいいのか
一般的には、1日に2回(2銘柄)以上の売買を頻繁にする可能性がある人は「定額制」のプラン、ほとんどの場合に1日1回(1銘柄)しかしない人は、「約定ごと」のプランを選べばいいでしょう。
これから投資を始める初心者の場合、1日に何回も取引をしたり、何銘柄も買ったりすることは少ないでしょうから、最初は「約定ごと」を選んでおき、売買する頻度や銘柄が増えたら、定額制への変更を検討しましょう。
手数料プランは口座開設時に選ぶか、あるいは、最初は自動的にどちらかに設定され、自分で変更しなければならない場合もあります。一度選んだ手数料プランを、変更するには、受け付けは1日1回まで、申し込みの翌営業日から反映される、という場合が多いようです。
より詳しい手数料を知りたい場合は「手数料で証券会社を比較する」をご参考ください。