ページのまとめ
  • 株を売買する際の手数料には、大きく「約定ごと」と「定額制」の2種類がある
  • 最初に選ぶプランは「約定ごと」がおすすめ
  • プランは変更できるので、売買が増えたら「定額制」に変更することも検討する

2つの代表的な料金プランを理解しよう

ネット証券を選ぶ際のひとつの要素として、売買委託手数料(以下、手数料)があります。そして、株を売買する際の手数料には、以下の通り、大きく分けて2種類の方式、つまり手数料プランがあります。

<手数料の代表的な料金プラン>
  • 約定ごと:文字通り1回の約定(売買の成立)ごとに手数料がかかる方式。1日に複数回の売買をすれば、そのたびに手数料がかかります。
  • 定額制:1日の売買の合計額で、手数料が決まる方式。1日に何回売買しても、一定金額までは一定料金なので定額制と呼ばれます。

多くのネット証券では、両方の手数料プランを用意しています。しかし大手ネット証券でも、たとえば、松井証券は定額制のみ、カブドットコム証券は1回毎のみなど、どちらかしか用意していないところもあります。

<約定ごとと定額制の違い>
  約定ごと 定額制
初心者 最初は「約定ごと」を選んでおき、売買する頻度や銘柄が増えたら、定額制への変更を検討
おすすめの人 1日1回(1銘柄)程度しか売買しない人 1日に2回(2銘柄)以上の売買を頻繁にする可能性がある人
手数料形式 文字通り1回の約定(売買の成立)ごとに手数料がかかる
1日の売買の合計額で、手数料が決まる
1日に複数回の売買をすれば、そのたびに手数料がかかる 1日に何回売買しても、一定金額までは一定料金なので定額制と呼ばれる

手数料の例

では、実際にどれくらいの手数料がかかるのでしょうか? 例えば、SBI証券を例にとると、下記のような手数料金額になっています(現物株の例)。

<SBI証券の手数料の例(税込) 2014年7月現在>
約定代金 1回ごと 定額制
10万円 150円 103円
20万円 199円 154円
30万円 293円 308円
50万円 293円 463円
100万円 525円 822円

次に、SBI証券で1回の約定代金5万円、15万円、30万円で、1日に1回、または3回売買した場合の手数料はどうなるでしょうか?

<SBI証券 約定代金、売買回数ごとの手数料の例 2014年7月現在>
1回の約定代金 1日の売買回数 約定ごと 定額制
5万円 1回 150円 103円
3回 450円 154円
15万円 1回 199円 154円
3回 597円 463円
30万円 1回 293円 308円
3回 879円 822円

赤いセルが、安い方です。SBI証券の場合、約定代金10万円まででは、1回毎より定額制の安いという、通常と逆転した手数料体系になっているため、約定代金10万円以下では、どんな場合でも定額制の方が得になります。つまり、SBI証券で「10万円以下の株しか売買しない」という人は、必ず定額制を選んだ方がいい、ということになります。

どんな場合に、どちらの料金プランを選べばいいのか

一般的には、1日に2回(2銘柄)以上の売買を頻繁にする可能性がある人は「定額制」のプラン、ほとんどの場合に1日1回(1銘柄)しかしない人は、「約定ごと」のプランを選べばいいでしょう。

これから投資を始める初心者の場合、1日に何回も取引をしたり、何銘柄も買ったりすることは少ないでしょうから、最初は「約定ごと」を選んでおき、売買する頻度や銘柄が増えたら、定額制への変更を検討しましょう。

手数料プランは口座開設時に選ぶか、あるいは、最初は自動的にどちらかに設定され、自分で変更しなければならない場合もあります。一度選んだ手数料プランを、変更するには、受け付けは1日1回まで、申し込みの翌営業日から反映される、という場合が多いようです。

より詳しい手数料を知りたい場合は「手数料で証券会社を比較する」をご参考ください。